中国自転車製造における孤軍奮闘記録-25-なぜ問題発生に対して原因を正確に究明しない?

私、現在は日本側の駐在員ではなく、現地で雇われています。
ですからいかにして、中国側の工場からの出荷品質を高めて、日本側からのクレームによる、中国製造側の損失を防ぐかが、私の仕事と考えています。
これが日本側の信用確保につながります。
実際に日本側のクレーム発生に対して、交換部品の作成手配、交換費用、輸送費用等々、中国製造側は相当な出費が伴いす。
毎日現場に立って品質を見ていますから、私の経験から、日本側でのクレーム発生に対しては、予見可能なことで、この予見可能な問題発生を防ごうと、
懸命なわけですが、以前発生して問題がまた発生!なぜでしょう。
ここに問題があります。つまりこちら中国、手っ取り早い対策を好む?のです。それはそれとして、
問題発生の内容に対して、重要視する気が乏しいことも大きな大きな原因です。手っ取り早い、その場しのぎの対策の後に、つまり暫定対策の後に、
正確な原因究明をして、正確な対策をとりませんから、また同じ問題が発生することになります。
毎回の問題発生に対しての対策が、『注意する』、『教育する』、『検査する』の、こちらお得意の『三本柱』。
殆どが原因を正確に分析することはしない。ですから私、分析して原因を提示するわけですが。原因は何かは、工場側十分承知ですし、
改善できない、改善しにくい、面倒だ!、たいした問題ではない!、お金がかかる等から、進展がないのです。
そしてこちら中国側の従業員の入れ替わりが激しいですから、失敗からくる経験の蓄積は、殆どないと考えています。
つまりこちら気を使って品質確保することが苦手な割には、対策は、前に述べた『3本柱』ですから、結果は明白です。
物を作る上で、気を使って生産しないと良いものが出来ないこと自体に、製造方法にも問題があるわけです。
ですから余計に、気を使わなくても良い製品が出来る方法を、考えなければなりません。
このことは経営者の考え方に大きく作用され、つまり問題の捉え方を間違えたり、設備に金をかけたくなければ、
『3本柱』に頼らざるを得ないことになります。
無理なのかもしれませんが、自転車製造の意味を理解して生産に当たっている人は非常に少ないと感じます。
ここに私の悪戦苦闘があるのです。
いかに私が踏ん張れるかが、大きな問題ですが、私も雇われ人、老板(ラオパン)=経営者には逆らえません。
目先の利益を優先して、其の後に来るだろう大きな損失に、目を向けていないとしか思えません。
日本の市場環境の理解も乏しい為に、生産品質に対する緊張感も緊迫感を不足していると感じています。
私、良かれと思っての行動も、時として受け入れられないのです。その結果問題発生の責任は当然、老板がとることになります。
がここでまた。しかし・・・・。多くの問題が待ち構えています。

結果は私に問題があることになる?つまり予見可能な問題発生も防げないという責任が、のしかかってきます。
何の責任かって、日本側の、お前(私)がいて何でこんな問題が発生するのか!!!。これ日本側から見れば当然のことなのです。
私にもこのことは十分理解できると同時に、私も会社を信用問題から守らねばなりません。