中国自転車製造における孤軍奮闘記録−266−タンデムロードレーサーの設計。

もう古い古い話ですが、『日米富士自転車』(今はもうありません)時代で40年以上前の話になります。
入社してしばらくして富士アメリカ社の担当になりました。
ここでの一つの話として、『タンデムロードレーサー』という企画があり、
当時のパイプメーカーの『石渡製作所』の助言も受けてフレーム設計に取り掛かりました。
そして製作は、やはり町田に工場のあった『今野製作所』に依頼しました。
何度も今野製作所に足を運び今野さんに助言を受けたり、そして色々とお願いしたことを覚えています。
そして重要なのが制動問題。
チューブラーを履いたタンデムロードレーサーですから、リム制動ですとリムセメントが溶け出してしまうのです。
そこでどこのメーカーか記憶にないのですが、フィンの付いた、今で言うシマノローラーブレーキのようなものを使った記憶があります。
こういった一連の設計にも携われたことは,その後の自分の自転車人生にも多くのプラスになったことは言うまでもありません。
何か決まりきったことだけの仕事ですと、なんら自転車のノウハウの蓄積は得られません。
こういった機会、今では普通の自転車メーカーでは経験しにくいことかも。