中国製自転車製造における孤軍奮闘記録−94−ここから足を洗いたい、疲れたよ!

私は疲れました。残りの余生、動かない石を、動かせない石を動かそうとしてきました。
これらは一人では無理なのです。疲れました。
無理は承知です。しかし少しでも動かない石を動かそうとする力を働かせない限り、品質は安定確保には向かいません。
動かない石、動かせない石を迂回して仕事をすることは、勿論可能ですが、その方法は検査に頼ることになります。
検査に頼ると言うことは、発見能力を期待し、それに頼ると言うことです。発見能力があって初めて検査の意味があります。
しかし発見されても、場合によっては品質管理部門に力がなく、素通りです。ここにも『職場間の権力』が存在するのです。
各職場の全ての意識が低いと感じています。このレベルを少しでも引き上げなければ品質は上がりません。
方策がないわけではありません。
中国では権力のあるものがその先頭に立てば、レベルは徐々に上がっていくのです。私はそう実感しています。
各人の責任感も上がっていくのです。中国には現場にもたくさんのこうした前進的な考え方の作業員が多いのですが、
はやり皆、無駄だと言うことを知っているので、それ以上のことはしません。つまりリーダー、指導者の問題なのです。

私は疲れた、足を洗いたいよ。