中国製自転車製造における孤軍奮闘記録−48−私は『副産物』と呼んでいます

自転車は多くの不安定な要素が絡んで生産されています。もちろん現在の価格競争の中、自転車部品においてもそうです。
そして不安定な労働力。そして生産設備。非常に利益の少ない中、経営者も生産に投資する気力が乏しいのです。
あらゆる不安定な要素が絡んで、あるときは手直ししなければならない事が往々にしてあるのです。
手直しが始まると、日中の生産に影響しない様に、夜間に行われることもしばしばで、多くの作業員で一斉にということも多く、
結果作業に不慣れな人員による手直しが行われるのもしばしばです。
手直しで重要なことは、間違えの起こらない工程で手直しすることですが、これが守られないことも多く、結果作業ミスが必ずといってよいほど発生します。
ですから手直し時の工程確認は重要な確認事項なのです。
通常のライン工程では起こりづらい問題が発生することが懸念されるのです。
よく日本側からナットが締まっていない!等はこうした手直し時点で発生する可能性が高いのです。
ですから私はできるなら、手直しは避けることを考えて、手直しの必要性を十分に考慮して、手直しをするか、しないかを決めています。
つまりこの『副産物』を恐れているのです。其のほか傷、箱入り車においては部品の入れ忘れ等等、多くの問題が発生する可能性があります。
良くある問題ですが、手直し時、入れるべき部品が余った場合、作業者怒られますから、作業者、一箱に2個入れてしまう問題も有るのです。
結果部品は余りませんが、部品が入っていない外装箱が存在します。等等、通常は考えられないような問題が発生するのです。