中国自転車製造における孤軍奮闘記録−22−問題発見能力を高めるには

問題発見能力を高めるには!まずは基本は品質を疑うこと。
そして自分一人で全ての問題を発見することは不可能ですから、人が検査発見したものを、更に自分で問題分析すること。
生産工場は、常に色々な問題が発生しているわけですから、其の中で何が『ヤバイ』かを見極める必要があります。
そしてそれが単品不良か、それともロット不良か?この判別は非常に重要で、判別間違えは許されません。
よって場合によっては、これも人に頼らず自分の経験、知識を活かして判断すべきです。
ライン作業を安定させて始めて、安定した製品が生まれるわけで、ライン作業が安定せず検査に頼ることは、品質保証上不可能に近いのです。
私は自転車関係製造しか知りませんが、中国においては、人の入れ替わりが非常に非常にめまぐるしいのです。
この問題を解決させることが一番ですが、解決は事実上不可能なのです。
ですからノウハウは蓄積されず、新人に常に注意を払わなければならないわけですが、こちらよほどの自転車製造企業でない限り、
新人教育してから現場に配置することはないと考えています。このことは日本側、理解しにくいことですが、新人も入社してすぐにラインに投入されます。
また新人は作業に慣れてくると、必ず『ボロ』を出します。
ですから新人へは正確な作業教育をする必要があるのですが、いくら言っても安易な作業方法を指導する現場幹部が多いのです。
現場幹部、自分が面倒なだけであって、初めから新人教育すれば、なんら問題はなく、現場責任者も品質安定で気が楽なはずですが。
面子重視の国、なかなか指示した通りには動きません。
困ったものです。ですから工程が安定せず、また同じ問題発生!。
品質問題の発生部分は毎回同じです。生産車種にもよりますが、毎回同じなのです。何か生産工場側不得意なのかは、こちらとっくに分かっていることです。
ですから其の部分に注意していると発見しやすくなり、別に特別な才能を私持っているわけではありません。
部品問題にしても同じ事なのですが、製造現場にいて判断するわけではありませんから、其の問題発見は、容易なことではないのです。
一度組み立てられた部品から問題を発見することは容易ではないのです。
ですからちょっとした部品の不具合にも目を向けて、問題を分析する必要があるのです。
それによって更に大きな問題が発見されることもあります。
自転車は足を使って、手を汚して品質を確保しなければならないことを知っている人は少ないのです。
その結果余り効果の上がらない方法で品質確保しようと、がんばるのですが、効果のでた結果には至っていないはずです。
これ経験からはっきりと言えることです。