中国製自転車製造における孤軍奮闘記録-13-自転車生産専門技師の提案

日本の自転車販売品質確保の為、既にあるBAA表示制度と共に、現在は、日本国内での生産が殆どなくなった状況下で、
いかにして自転車生産品質を守るかを、今後の大きな課題にすべきと考えています。現在のBAA表示制度だけでは、
外国生産品質を確保することは、長年中国生産現場で、生産品質確保に携わってきた私にとっては、
自転車生産専門技師の考え方は、必要不可欠と判断しています。このことは自転車部品生産も含まれた専門技師です。
日本での生産現場がなくなっていることで、日本の生産技術は失われています。ですから今後において、
生産技術を修得した人材が生まれにくいと言うことになります。
現在の自転車販売会社、自転車知識、自転車生産知識が乏しい中、日本での自転車販売品質を守れるでしょうか。
これらは当然外国の生産現場が、これら能力を有するべきですが、これだけでは日本での、自転車販売責任を果たすことは、
出来ないと考えてのことです。
自転車製造販売会社は、これら資格者を配置することを義務付けるのです。
当然すぐにと言うことは、全く不可能なことですが、これら経験を持った人材が、まだ存在するうちに、これら計画進行に向けての動きを起こさないことには、
手遅れと言うことになりかねません。物を作る時点での品質確保に苦慮している中、BAA表示制度は、つまり表面上の成績書確認、
つまり書類確認、もちろん現物の品質確認も行ってのBAA表示制度ですが、問題は、品質が安定して生産されているかが問題と考えています。
前にも書きましたように、品質確認成績書は、現在生産されている全てのBAA商品を代表するものではありませんし,
代表する事も出来ないはずです。
つまりどのような状態、状況で自転車が生産されているかを確認できる専門官が必要になると考えています。
其の上でBAA表示制度が更に活きてくると考えています。現在の外国製自転車がどのような形で、
どのような場所で生産されているかを理解している人が、業界その他でどれだけいるでしょうか。
BAA制度は水際での品質確保制度とは言いませんが、
最も有効な品質確保方法は、BAA表示制度と同時に生産現場での品質が確保されて始めて有効になるのです。
現在の殆どの自転車製造販売会社はOEM方法で、そして其の生産現場は外国の会社の管理方法に任せていると感じます。
これではまずいと言っているわけではありませんが、これでは日本で問題発生にしては、販売責任は日本側、負いきれないはずです。
問題発生に対して中国側の問題を指摘しても日本側で発生の問題に対して言い訳にすぎず、これは販売会社としても、
自社のイメージを失うだけではないでしょうか。
私は脅かすわけではないですが、非常に不安定な状況下で自転車が海外で生産されていると、常々感じているのです。
このことは日本側感じているはずですが、実感として肌で感じている人は非常に少ないのでは。
一部問題発生で、部分的には肌で実感している会社もあるはずですが、これは自転車業界として肌で感じないことにはと考えて、発信しています。
自転車品質に目を向けることは、自転車生産現場に目を向けることと考えています。
しかし殆どの人、自転車生産現場に目を向けられる十分な経験、知識は少ないのでは。
私は日本の自転車を守る意味でも、自転車生産専門技師制度の推進が不可欠と考えています。
自転車は物によっては、会社によっては生産現場で箱詰めされた商品が、直接消費者に渡されている現状からも、
生産現場での生産品質確保が不可欠で、これを全て生産国に品質確保を任せると言う考え方が良いか悪いかは別として、
少なくとも問題がないとは言えないはずです。
私は常々日本側、販売責任において、認識が不足していると感じています。
何よりもどのようにして消費者を、少しでも自転車品質問題から守る方向に持っていけるかは、業界の責務と感じているのですが。
ぜひともBAAの自転車品質意識と同時に、自転車生産技術意識を高めることを考えるべきと、ペンを執っています。