自転車の背負ってきた道−2411−中国製自転車での孤軍奮闘記録

今回は自転車のたどって来た道、そしてたどっていく?道。
『自転車』が背負って来た道。自転車は空高く羽ばたけない?。
大阪、堺で自転車製造業が発達して来たのは、鉄砲鍛冶の技術が使われていたことが関係しています。
つまり私は自転車造りは職人技が不可欠と感じているのです。
一部の製造部分を除いて、殆ど製造過程が進化しないのは、自転車特有の製造要素を持っているからだと思っています。
これはこれからも変わらないと考えています。
というのも、よほどのことがない限り、
製造拠点は日本には戻ってこないと考えているからです。
創意工夫という考え方を、海外に求めても無理な話です。
もちろん創意工夫を持って海外で生産させる力があれば別でしょう。
現在の『自転車技師』『安全整備士』、非常に名前は立派な『資格』です。
これは運転免許証と同じでベテランもいればペーパードライバーもいることになります。
つまり職人になるには飛行機の操縦経験時間が一つの目安となるように、これら免許があることは、すなわち経験あるプロとは別問題です。
これ当たり前のことです。このことに対して、これ以上書くことは適切でないと感じます。でも私は日本で売られている『自転車』を、
甘く見ていると思っています。
『自転車』を見直す時期はとっくに来ていると感じています。
現在の製造販売会社、自転車を少しでも理解して、新製品を開発しているのでしょうか?。
洋服を着替えさせるだけの新商品ではないのでしょうか?。
つまり私がよく言う、絵は画けるが立体には出来ない!、を感じるのです。
つまり絵描きさんであり、工業デザイナではないと感じています。
工業デザイナーでなくても自転車が出来るからです。
それを世に出すことが出来るからです。そして販売できます。ですから一部メチャクチャな商品が世に出回る?のではと思っています。
そして更に『中国』を知らない、自転車を知らない販売会社が、自転車を企画して売っていることは、私としては長年の商売とはいえ、
非常に自転車が馬鹿にされている証拠と考えています。
ここに自転車業界がいつまでたっても発展できない一つの要素があり、自転車業界も力、
そして能力に乏しく、これを阻止できないのです。
其の日其の日の利益確保で精一杯の状態の会社が殆ど?と感じているのです。これ自転車業界の持病です。
今の自転車業界には、一部の部品メーカーを除いて、部品開発に力を注いでいないと感じています。
私は一般に乗られているママチャリと呼ばれる自転車には、もっと部品開発に力を注ぐ価値も部分もあると考えています。
どんな大きな自転車製造メーカーでも、機体は優秀でも、機体にぶら下がっている部品メーカーに問題があり、そのために機体が大きく上昇できない、
時として墜落の可能性すらある状態と感じています。ですから品質確保、そして利益確保の目的から、
自転車製造メーカーは部品製造メーカー各社とグループを形成しているところもあります。
自転車は職人技が不可欠で、職人としての責任が不可欠で、そのために少なくとも中国での自転車の品質管理の技法は、
品質で管理するのではなく、品質を管理しなけらばならないというのが私の持論です。
品質を管理できる品質管理責任者が少ないことが、いっそう品質で管理しようとする考え方になっていくことは当然のことです。
また当然品質管理は品質で管理すべきという考え方も、当然理解できることです。
少し難しいですか?ここから何かを感じ取っていただければ非常にうれしいのですが!。
つまり品質管理の『先生』には中国自転車の品質確保には貢献できないのです。貢献できる人は?、
いるとすれば学校の『道徳』の先生になるでしょう。品質管理の『先生』には『照明が暗い』とか『整理整頓がなっていない』とか・・・・・、
これも必要条件ですが、必要十分条件には程遠いのです。
これが持論です。写真は車輪のスポーク張力を検査する張力計です。
毎回のように(財)自転車産業振興協会の試買試験で、この張力問題(JIS規格不合格)が何社か指摘されます。
これには、すなわち職人技が必要で、そして、生産工場も設備管理意識が必要で、これからもBAA試買テスト結果報告書で、
この問題、指摘され続けるでしょう。