中国製自転車製造における孤軍奮闘記録−88−中国昆山での仕事の思い出

私、中国昆山のある自転車メーカーでの駐在時の思い出がたくさんあります。
まずは度重なる重要問題に対しての社長(総経理)への直訴に対して、自ら品質問題の先頭に立ってくれたとことです。
このメーカー、一時は注文数増加で、二交代制をとったために、従業員は3000人を超えたこともありました。
なぜ注文数の増加に伴い一時期二交代制を始めたのか?そしてそれをすぐに諦めたのか?
それは品質が維持できない為と、後で工場幹部から聞いたことがあります。
品質を維持できないことは、会社を維持できないことを理解した結果の、賢明な判断と思っています。
私は社長(総経理)の卓越した、目先にとらわれない賢明な判断があったと思っています。
その社長が、私個人の品質問題の申し出に対しても、応えてくれたことは、忘れることはできません。
そして忙しい時間を割いて、私と一対一の品質問題の会議をも設けてくれたことは、
私は品質問題に対して重大な関心を持っていてくれている証拠だと思っています。
また自転車知識があるから出来ることです。
人に任せない、自らが情報収集し、品質問題の先頭に立つという考え方の表れだと感じています。
高ぶったところは全くなく、気さくな方でした。

私、もうだいぶ前になりますが、日本のある中国語の月刊誌に『現在の中国で活躍する人』?の欄に乗せていただいたことがあります。
その時に私の投稿ページに、私と一緒に写っている方は、中国昆山の工場の社長(総経理)です。この写真は私の大事な写真です。