中国製自転車製造における孤軍奮闘記録−82−品質問題は工場そして会社自体の問題

私、品質問題は皆さん、品質管理部門の問題と考えていませんか、一流企業であればそうかもしれません。
しかし一部の自転車生産の大企業を除いては、この考え方は全く当てはまらないと考えています。
皆さんが考えているような品質管理部門など、中国の中小の自転車企業には存在しないのでは?。
つまりそれだけの技量を持った経験を持った人たちがいて、そして充実した検査設備があって、品質確保に当たっているということではないのです。
問題発生に対して会社の総経理〔社長)に指摘すると、それは品保部長に話して、は会社の問題と捉えていないからです。 
ちなみに、私のいた、ある一流企業では、継続する重要問題の指摘に対して、総経理に話すと、即刻会議を召集してくれました。
継続した問題発生に対しては指導力、権力が不可欠である一つの証明と考えています。会社トップの品質に対する考え方が
その会社の品質を左右すると考えています。
この会社は超一流企業だけあって組織が細分化され、責任分担が明確なのです。これが問題改善に非常に有効なのです。
ある意味これを中小の企業と比較すること自体が無理なことです。つまり永遠に続く収束しない問題です。
ここに主眼を置いておくことが重要なことなのです。
其の会社の総経理が将来の問題として、品質問題を捉えていないことには、悪循環の連続であるというのが私の結論です。

自転車知識を持った、そして製造知識を持った人間が何人いるかが重要で、その人が指導力、影響力、権力が有るかが最重要要素です。
なんでもそうですが、一人の人間がわめいても、改善策を提示しても、全く効果はないのです。
そして権力がなければ全く効力は期待できません。
ましてや中国においては、はっきりした結論です。
特に中小の中国自転車企業においては、自転車知識を持った人材が不足しているのでなおさらです。