中国製造自転車における孤軍奮闘記録-17-良い自転車とは?

長い間自転車関係の仕事に従事していていますが、『良い自転車』とは?非常に難しい質問と感じています。
が、ある面においては、はっきりと言えることがあります。
条件として、それははっきりとした企画意図を持って、企画設計されていること。
そして気を使って生産されているかどうか?にあると考えています。
まずは当然、吟味された部品が使用されていることが第一条件ですが、
使用後すぐに表面に表れる可能性のある、メッキ問題をどう考え、どう処理、またはどう管理しているのか?
そして、組み立てにおいては、十分な配慮がなされているか、つまり気を使って組み立てられているか?ということになります。
メッキ問題においては、各自転車販売会社、中国においてメッキ品質を確保することは非常に難しいと認識して、最近においては
メッキ部品の表面にクリヤー塗装を要求するメーカーが増えてきています。
そして、見えない部分ですが、回転部分の硬球に十分なグリスを塗布しているか。
また企画上ですが防水性の高い部品を使用しているか?
等等・・・は末永く自転車を乗ってもらおうとする基本姿勢と考えています。
つまり日本側、十分な指導をして生産委託しているかという問題になります。
つまり前にも書きました、製造側の『愛』の問題だけではなく、日本側の『愛』の問題が良い自転車を造る上で、重要になるということです。
私は、日本人はやはり、中国製は良くないというイメージを持っている人も多いと感じていますが、それは一方では、日本側に大きな問題があることを感じて
いないためと考えています。つまり、問題の一部においては、生産委託責任を全うしていないという事になると考えています。
生産委託側、十分な自転車知識を有さないことには、製造側だけに品質責任を押し付ける事になり、ひいては日本側に大きな影響が戻ってくるはずです。
言い過ぎかもしれませんが、合っている部分も多いのでは?
まずは問題は、足元から固めないと、解決には至らない事になると感じています。