中国製自転車製造における孤軍奮闘記録-15-自転車製造工場の評価

自転車製造工場では常に問題が発生している中での生産と感じています。
つまりそれだけ自転車を甘く見ている結果だと感じています。それでも自転車が出来てしまう結果だと感じています。
言ってみれば自転車は街の鍛冶屋仕事と共通するものを備えているからと感じています。
これはもう諦めなければ、本気で問題を改善しようなどと考えたら、中国で孤軍奮闘する資格は、はっきり言って
ありません。もしどうしても本気で問題を解決させる覚悟なら、前にも書きました、中国を変える覚悟を持ってください。
それ以上のことを言う事は好ましくなく、誤解を招きますので書きません。
ですから品質確保に経験者が必要になるのです。
問題をふるいにかける技が必要になるのです。
製品が合格か不合格かではなく、出荷してよいかどうかの判断が重要になるのです。それと問題発生に対して、問題を発生場所にフィードバックさせるという、品質確保の基本に問題があります。
また問題発生に対して多くの場合、既に生産済みの品質確認は行わない事も多く、私としては不思議な話です。
つまり問題発生に対して、今後の問題発生を予見してもらいたいわけですが、これが有効に働かないことが多いのです。
このことが長年の経験から分かっていますから、日本人が出荷停止のブレーキをかける役割を持つ必要性も生まれてきます。
私も全ての問題を発見できるわけではありませんから、知らない問題が知らずに出荷されてしまう事になります。
しかし、日本では何が問題にされるかが経験から分かっていますから、それを絞り込むことにより、
多くの日本発生問題が未然に防げていると感じています。
ですから、私もこうして中国で仕事が出来ると思っています。ありがたいことです。
ですから自転車製造工場としての評価は、これら問題に対して、日本人がいなくても品質が確保できるか、出来ないかにあるわけで、
表面的な工場調査で確認することは全く不可能に近いことと、私は勝手に思っています。
工場調査のマニュアルには、これら確認項目はないのです。
有っても短時間には確認は不可能な事です。