中国自転車製造における孤軍奮闘記録−632−生産工程の安定性を見る目。

私のいた世界一流の自転車工場、各工程で張りめぐるされた検査体制、そしてチェツクシート。
これらはさすがに世界一流の自転車企業!と思われるんですが、やはり最後は工程の安定性を見極められる目が必要なのです。
これらは検査成績表、検査チェックシートでは表れない部分が多いのです。
そして仮にこれらチェック機能に引っかかっても、それを追跡すると言う考え方、危機感がないのです。
つまり今生産している分は?、既に生産した分は?という意識が働かないのです。
中国工場は常に人の入れ替わりが激しいのは改善の余地はありません。
私も1ラインに90人ほどいる人の顔を覚えているわけではありません。
ですから新人には黄色い腕章をつけることを義務付けているのです。
そしてその人の作業状態に常に関心を払っていたのです。
ラインスピードについていけず、必ずミスを犯すのです。
そして回りもミスに気付かず生産されていきます。
人命に係わる作業で有れば恐ろしいことです。
これが中国生産のあまり知られない実態なのです。
ですから最後はプロの目が不可欠なのです、作業員の作業安定性が見抜けないと知らぬうちに不良品が日本に出荷されます。
これが問題が根本解決しない実態です。
そしてさらに不透明なのが部品メーカーの作業実態です。